新・信州人倶楽部メールマガジン  ━ 第140号━

発行:新・信州人倶楽部 事務局


〜信州からの便り〜 2021年9月号

 2021年9月15日発行
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 こんにちは。「信州からの便り」第140号をお届けします。

 近所の田んぼの稲穂が色付いて垂れてきて、早い所では収穫が始まりました。松川村の契約農家では10日から新米を提供しています。
 さて塩尻から波田・穂高に抜ける 近くの幹線道路・県道25号・塩尻鍋割穂高線に架かる梓川橋の橋脚基礎周りが、8月の大雨の影響でえぐり取られているそうです。そのため梓川上流の東電・稲核ダムの放流量が毎秒70トンを超えると橋が通行止めになってしまいます。先日市立病院に行くとき普通は5分で行く所が、下流の下島橋経由で向かったのですが、朝のラッシュで30分もかかってしまいました。近くで大雨による洪水や土砂災害が無くて良かったと思っていたら、気がつかなかっただけで何かしら有るものです。

 それでは今号もいくつかの話題をどうぞ。


 

信州漫遊記(第16回)

髙藤 惇(松本市)

雪深い八坂村に、一時国宝にも指定された重要文化財の千手観音(せんじゅかんのん)があった!



 ことし(2021年)5月23日に楽蔵ぴあので開催した信州歴史フォーラム「安曇氏と仁科一族の消長」の講師、丸山楽雲氏から、意外なことを耳にした。八坂の覚音寺というお寺に国宝にも指定されたことのある見事な千手観音像があるというのだ。不覚にも初耳だった。かつて、白洲正子の著書『十一面観音巡礼』(新潮社)を読んで感銘を受けたことのある小生は、是非とも観てみたい思った。お盆を過ぎた8月下旬に尋ねてみた。国道19号線を長野に下る途中、山清路から左に向かう。旧八坂村(大町市)の役場から200mほど上ったところから、覚音寺へ向かう小路があり、すごい急坂を蝉時雨を聞きながら下っていった。ほどなく、小さなお堂が見えてきた。「藤尾の観音さま」と呼ばれているように、ほんとに小さなお寺であった。事前に住職さんに連絡しておけば、仏像を観せてもらえたかもしれないが、千手観音は宝物殿にしまわれていて拝むことはできなかった。

 千手観音とは、「千の手」あるいは「千の手を持つもの」の意味である「サハスラブジャ」から来ていて、ヒンドゥー教から発している。顔も(額の上に)11面彫られていることが多い。密教の曼荼羅では観音像は「蓮華部」に属し、千手観音は「蓮華王」とも称して観音の王の意味とか。地獄の苦悩を済度するといわれる。

 藤尾山覚音寺の創始については不明。ただ、平安時代に遡り、もとは天台宗であったことが推定されている。同寺には、平安時代末期の治承3年(1179年)11月、仁科盛家とその妻等が願主となり、現在の本尊にあたる木造千手観音立像を奉納したと確認された。昭和10年(1935年)の解体修理の際に、胎内に残された木札墨書から明らかになったのである。木札の墨書銘によると、仏師円慶六郎坊らが、治承三年(1179年)に造像した。檜材寄木造で、像高168.2cm、内部を大きく内刳りが施され、この空間を利用して胎内に墨書銘のある木札、白銅鏡、千手観音の絵像を押印した刷仏が納入されていた。いったん国宝に指定されたが、その後、国宝の基準変更により重要文化財に指定替えされた。まさに、「幻の信濃国宝」といえる。

 千手観音像の右脇には持国天像(重文/像高161.5cm)が、左脇には多聞天像(重文/像高157.6cm)を従える。ともに檜材・寄木造で、内刳りを施している。持国天像は腹前にて両手を交差させるという特異な姿であり、興福寺北円堂の持国天像など、他にわずかに類例があるのみ。作者は作例を実際に目にした中央で修行を積んだ技量をもった仏師であることがわかる。丸山楽雲氏は、本尊の千手観音像の作者は東大寺再建のときに勧進を努めた重源。そして、持国天、多聞天は慶派の作であると大胆推理している。(写真は覚音寺のパンフより)


 それにしても平安時代の昔から、このような仏教美術の最高峰が雪深い八坂にひっそりと安置されてきたことに驚きを隠せない。信濃には、本当に仏教文化が深く根づいていたことを改めて思った次第である。

 

 


本尊の千手観音菩薩立像(重文/一時国宝/1179年造立)重源の作との説も



右に持国天像、左に多聞天像を従え安置されていた(覚音寺パンフより)



お堂中央に安置されたいたところ。残念、仏さんは収蔵庫に移されていた



国の重文(元国宝)のため、お寺の裏の立派な収蔵庫にしまわれている

 

 

畑の様子

中澤 滋(松本市)

 畑には雨の日以外2日に一度くらいでかけています。キュウリは終わり、トマトもそろそろ出来なくなってきたので毎日畑に行くこともなくなりました。でもナスとピーマンが最盛期で、直まきした緑茄子もよく採れています。八丈オクラはまだ採れますが、収量が落ちてきました。

 サツマイモは元気で毎回紐くくり作業が欠かせません。ダイコンと人参の種まきは8月中旬以降に終えたので、もう本葉が何枚か出ています。菊芋は上の方につぼみが付いているのが見えます。今年は菊芋の花が付いたら、まず一株分を収穫して生食で食べ、食べきれないものはピクルスにするつもりです。順番に5株を掘り起こし、すぐに食べない分はどんどんピクルスにしていくつもりです。やはり新鮮な菊芋の方が食感も甘みも違うので、ピクルスにしてもおいしさが違うと思います。ですから長期保存は生のままではなく、どんどん加工品にします。また年を越してからの収穫もほどほどにして、春堀はしないことにしました。

 カボチャの垂直仕立て栽培は昨年あまり良い結果ではなかったので、今年は直まきで5株育てました。結果は昨年より元気に育ち、もう5個収穫しました。まだ5個残っているようなので、まあ良い結果だったと思います。


 
地域の情報

茅野市社会福祉協議会には50年以上の実績を持つ結婚相談所があり、市外・県外からの相談者も多いそうです。Iターン希望者も利用してみればいかがですか?(2019.5.17)  茅野市結婚相談所

 

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 次回もどうぞ楽しみにしてください。