Iターンネットワーク

新・信州人倶楽部


▲▲▲ 新・信州人倶楽部報 ▲▲▲



第62号

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バーベキュー例会報告

MT

 本当に久しぶりに、例会に参加させて頂きました。丁度、友人が東京から訪ねてくれていたので、一緒に参加することが出来て、それもまた嬉しかったです。 娘も初のお披露目となり、皆さんに紹介できて良かったです。
 超グルメ♪な中澤さんがご準備されたメニューなので、それはそれは美味しいBBQとなるだろう…と思っていましたが、期待通り!!
 サラダもメインも、そしてデザートまで…、至れり尽くせりの内容で、お腹一杯、胸一杯のひと時でした。友人も、とても喜んでいました。



 BBQも楽しかったけれど、娘がお兄ちゃんお姉ちゃん達と一緒に遊べたことも、また嬉しい時間でした。真似したがって、一緒に水遊び!! 子どもの目線で楽しめました。
 
 午後から用事があったので、片付けもせずに「食い逃げ?!」となってしまい、申し訳ありませんでした!こういう楽しい時間が持てるのも、前々から準備をして下さった方々のお陰と感謝しています。どうもありがとうございます。

 また娘を連れて…今度は主人も一緒に参加できればいいな〜と思っています。
ご馳走様でした!!

 感想ありがとうございました。当日は大人12名、そのほかに二家族のお子さん3名、そしてMさんの赤ちゃんもいて、若い、とても賑やかで華やかな雰囲気が楽しかったです。
 このような楽しい場はなかなか無いので、今後も食材・準備係は私がお引き受けしてもいいと思いました。また、ゲストのお友達も500円の追加料金で参加いただき、豊富な登山経験から皆さんとの会話も弾んでいたようです。(事務局・中澤滋)


〜リレーコラム〜

新天地にて

田中 裕二

 夕刻、全国でも有数の暑さを誇る酷暑の甲府を後にするべく、未だ衰えない熱風に晒されながら「東京」の表示を横目に迷わずハンドルを長野方面に切る。 

 中央高速道を少し走ると視界を遮る防音壁も次第になくなり、左に南アルプス、前方には自然か、はたまた人工の雲でぼんやりしているせいか、八ヶ岳の群青色とも藍色ともつかぬ峰々を、時折遠く眺めながらひたすら走り続ける。低燃費走行で…。

 緩急様々なバリエーションの坂を上り下りしているうちに、今ここが上りなのか下りなのか不覚に陥りつつも、確実に標高が上がってきているのを外気より感じ始める頃より、八ヶ岳の濃淡豊かな緑の山肌を右に認め、そしてそれをようやくミラーの中の景色とする。

 帰路の半分もいつしか過ぎ、最後の難所?塩尻峠へ。最後のトンネルを抜け次第に見えてくる急峻な北アルプスの峰々。右に見える筑摩山地との対比もありその容姿はひたすら高く、雲を所々下に従え神々しく、またここは日本の屋根なのだと改めて実感する…。

 新天地、信州松本へ夫婦(30代)、長女(小2)、長男(年長)、愛猫(10歳)と神奈川県からIターンして来て4カ月。お蔭様でこの4カ月は今までになく充実していて、一日一日がさも天然色で着色され、過ぎ去りし日々を全て想い出と言うとすれば、カラフルな想い出の数々を残した感があります。

 山梨県の甲府方面は、信州松本と同時に仕事においての新天地となりました。移住すると決断して最初にして最大のネックとなっていたマンション売却が成立するまで、本格的な移住の準備に取り掛かる事はしなかったので、1ヶ月で売買締結できたのは幸運でした。

 契約書に実印を押すのと同時に、移住許可の認印を自らに押した…、という感じです。ですから自然、仕事の事は二次的なものとなりました。仕事は企業から委託されていた業務を自営業としてやっていて、移住後は何とか一人で開拓出来ないかとプランニングしていましたが、どうやらお天道様は既存の業務を山梨でやってみませんか?とのお言葉を会社の方の温情付の言葉に変えて提案して頂いた様です。

 既に辞職の旨を伝えた後で、引越し1ヶ月前の事でした。すべて上手く行くという信念は持ってましたが、本当に有り難いものです。仕事が決まって小躍りした頃と前後しますが、借家は猫がいるという事で中々希望に副う物件が見つからなかったものの、やはり何とかなるもので、松本市内のアルプス公園の展望台と、少し遠くに北アルプスを望める場所に落ち着きました。

 移住後に必ずやろうとしていた農作業は、1ヶ月しないうちに始めることができ、数冊の本とウェブを参考に文字通り手ずから数種の野菜作りを楽しんでいます。今や畑は約45F×5ヶ所になり家庭菜園レベルとしてはどうかと思いますが、一部浸水する荒地を最近引き受け、こちらで手入れをすることで貸借の双方にとっても効率良く運営できるとの事も、また畝立てして次なる作物を作る土の準備のためにも賢明な選択だったと思います。

 なにせ農法は川口由一さんの提唱する「自然農」。耕さず、肥料農薬を用いず、草や虫を敵とせずの農法で、自然の理に添い任せるだけ。畝を立て、本来ある植生に従って、その場で生命を営む草花や虫たちの自然の連鎖を断ち切らずにその静寂を見守る。種蒔き後に行う主たる作業は、特に苗へ草によって遮断された太陽の光を当てるために適時草を刈ってやること。

 なので現在は農作業=草刈り中心という構図です。但し最初の畝立ては全身筋肉痛ですね。例えばカボチャを種から蒔いてますが、ピンクに着色された種と、そうでない種。後者は既に丸々と大きな実になりつつありますが、前者は実が付かず葉も小さく所々が枯れています。何かを持ち込む事が必要なのでしょうか。肥料を施さない土がどこまで本来そこにある土に戻りつつあるのかは判りませんが、きっとそれが今のその土の出した答えなのでしょう。

 もっと言えば自然の自然な反応ですね。こうして実践することで畑から教わる事は多く、私自身シンプルかつ普遍の真理を得ていると信じて疑わないこの農法そのまま、折に触れ人生に当てはめること頻りであり、また改めて人生、いや宇宙の真理に目を開く思いであります。

 本物や真実というものは至って、そしてどこまでもシンプルであり、そのシンプルさ故に見えにくいものなのでしょうか。真実を巧妙に隠され見えずらく、また情報の偏向と過多によって人々の価値観や思考力を麻痺させるメディア主導の今の世の中は、この単純明快な真理とどこまでも対極にあると分かります。

 とかく人はその様な作為に満ちた情報や常識によって、未だ来ぬ先の人生に憂い不安になり、未来或いは過去に知らず知らず生きているように思えます。斯くいう私自身も数年前まで当然のようにそれらにどっぷり浸かっていました。
 
 しかし今は、今に注力し今に生きる事を大事に自分らしく過ごす意味を知識だけじゃなく、本当の意味で理解し実践出来る様になりつつあり、目の前の世界が静かに変わりだして来た事を感じます。どうやら自然とメディア。例外こそあれど浸かる所を間違えていたみたいです。そして本物の方々、食べ物、事象に出会う事が多くなってきました今、早く心眼を身に付けたいものですね。

 思えば昨年9月に起こったIターン衝動。Iターンしたいと云う決定的なものがないだけに、時折浮上してくる不安という二文字を当倶楽部のIターンの先達である利他の心を持った方々、または会社の方々、あとその他関わってくださった方々、そして自然農の哲学に支えられて私、そして家族が今こうして新天地で歩き始めることができました。本当にありがたく、感謝の念以外は、タンスの裏を探しても見つかりませんでした。ちょっと言い過ぎでしょうか(笑)。

 最近になって、なぜIターンしたのかの問いに、こう答える自分がいます。「自分(達)らしい人生をこの地でできるような気がしたから。ただ先の事はわかりませんけどね」と。すべて気の赴くままに、そして試してみること。これが今の私にとってのキーワードです。それを実践すべく、この様に自分自身で読み返すと、実に小っ恥ずかしくなってしまうコラムも、若干の勇気を持って書いてます。読んで頂き有難うございました。  七月某日…

 私の乗る軽自動車は松本平に入り、ほんのつい先ほどまでの暑さが、言い様の無い懐かしさにも似たものに変わりつつある時分、ニイニイゼミのそれと思しき優しく心地いい蝉時雨が、火照った大地をさも癒しているかのように降り注いでいる。じきにヒグラシもそれに加わることだろう。そして、すでに暮れているであろうと思っていた太陽はまだアルプスの向こう側で、空と雲と山との似ても決して再現することのない、その刹那だけの絶妙なコントラストを背後から醸しだしている。

 ようやく正面に、視程が良く北アルプスの稜線がはっきりする時にだけ、俯瞰しに行く場所であるアルプス公園の展望台が、それまで覆われていた背後の筑摩の山々から次第に空へと突き出し、その存在をはっきりと確かめる頃、あ〜帰ってきた帰ってきた…、と思えるようになりつつある最近であるが、同時に常念岳一人山行を密かに計画している最近でもある。


〜Iターン受け入れについて〜

〜松本市の取り組み〜

中澤 


 倶楽部として協力している「ふるさと・まつもと応援団」ですが、担当窓口の松本市役所政策部政策課の萩原陸弘氏から提供された情報を元に、松本市の取り組み概要を次に紹介します。

 松本市では、より幅広い世代の交流人口の増加を図り、大都市圏等からの定住化を促進するため、3Kプラン施策(健康づくり・危機管理・子育て支援)による本市の魅力をベースに、農山村地域及び中心市街地の特性を生かし、本市への誘引を進めている。

 庁内(市役所)体制及び情報発信等として、平成18年度から、松本市政策部政策課内に総合相談窓口を置いて、様々な移住相談等に対応。
 松本市が加盟している財団法人ふるさと回帰支援センターの東京銀座の会場を活用し、松本暮らしセミナー(東京相談会)の開催個別相談会等を定期的に開催。

 農業関係団体、商工業関係団体、不動産業関係団体、及び各分野で地域活性化を目的とするNPO団体等(22団体)、そして既に松本市内に移住され活躍されている方々(24人)などと広く連携、「ふるさと・まつもと応援団」を立上げて、それぞれの立場からの情報提供やアドバイスなどの支援を実施。
 松本市への移住希望者等の状況は、窓口等への相談件数で150件を超えており(平成18年1月から20年6月末まで)、これにより移住された方、及び移住を決められた方は、20世帯40人となっている。また、松本市は「暮らしてみたい」「住んでみたい」との想いから、全国の地方都市の中でも多くの皆様から注目をいただいており、特に総務省が所管する田舎暮らし情報のサイトへのアクセス件数は、全国522の参加団体のなかで本市へのアクセスは、38,500件と最多である。

 倶楽部のTさん移住までのいきさつなどについてですが、Tさんは昨年11月に銀座のふるさと暮らし情報センターで行われた、「松本暮らしセミナー」に参加いただきました。

 また、翌月一家で松本市を訪れた際に、ふるさとまつもと応援団の関係者のアドバイスや市内の物件を紹介させていただきました。


 
その後、Tさんから聞いたのですが、6月2日に長野朝日放送のテレビ取材を受け、6月28日に放映されたとのことです。

 また「財団法人 長野経済研究所」から今月27日に取材を受けることになり、定住を考えたきっかけなどについて答えることになっているそうです。

 松本市のサポートを受けてIターンが実現したTさんには、これから移住する方にも参考になることが多く、忙しい毎日が続いているようです。今年度の倶楽部Iターン相談会にも、Tさんの話をIターン希望者に聞いてもらいたいと思っています。

 


編集後記

 8月14日の第2回安曇野花火を家族で見に行ってきました。合併を機に市民主体の実行委員会が中心となって始まった花火大会で、昨年より約2000発多い約5000発の花火が安曇野の夜空を彩りました。会場の犀川周辺は夜空を遮るものがなく、間近に大迫力の花火を楽しむことができました。

 松本市筑摩の花火大会が今年度から中止になったこともあり、会場周辺は多くの見物客が訪れ、昨年以上の賑わいとなったようです。安曇野の夏の風物詩として定着すると良いですね…。((宮)

 今回のオリンピックは珍しくお盆休み前というタイミングから実施されたこともあり、この時期の風物詩でもある高校野球の甲子園大会と重なる期間がありました。加えて中国とは時差が僅かというせいもあってNHKの昼間のテレビ・ラジオ中継は甲子園と北京が被って番組調整が大変そうでしたね。

 現代のオリンピックや甲子園大会の在り方やメディアの姿勢などには一言どころか二言も三言もあったりしますが、純粋に競技と向き合い、ひたむきに頑張る選手たちの姿というのはいつの時代も変わらぬ清々しさを感じさせてくれます。
 一方、日曜大工をするだけで筋肉痛を引き起こしてしまう自身の体たらくにはトホホといった感じでして。(高)

 有ったのか無かったのか分からない梅雨が終わり、暑いあつい夏ももう終わりで、朝晩は寒いくらいの陽気になりました。

 さて、今年も梅の加工を行い、青梅で作る梅シロップは、夏中の清涼ドリンクとして活躍してくれました。また昨年から作っている梅酢ですが、今年は2回、梅4キロ近くで作り、副産物のおいしい梅干しもたっぷりできました。これで来春まで楽しめそうです。

 それから今年の夏は、昨年からはまっているスイカを5個も食べました。一つはもらい物でしたが、4個は松本市和田の「スイカ村」に出向いて購入、おいしさの際だつ有機栽培のスイカに満足しています。今年は新聞で紹介のあった「スイカは中心が甘いので、切り分けるときは半月状のものを中心から放射状に切り、すべてに甘い中心部を入れるのがよい」の教えを守り、おいしくいただきました。

 売り場でおばちゃんから教わったことですが、スイカのツルは取り立てだとエキスが出てきて、それがほのかに甘いということ。そんなことを聞いて、スイカの皮の断面をよく見ると、所々に斑点みたいに小さなエキスの集まりが有ります。おもしろいものです。

 それからスイカの等級Lは、大きさではなくて重さだと言うことも新発見でした。(中)

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