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新・信州人倶楽部


▲▲▲ 新・信州人倶楽部報 ▲▲▲



第67号

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〜リレーコラム〜

M.T.

 今、わたしは青森県北津軽郡中泊町小泊にきています。竜飛岬まであと車で30分という、北のはずれの名もない小さな漁村です。
  小泊は太宰治の名作『津軽』の最後の名場面、育ての母タケと小学校の運動会会場で再会をはたす、その舞台となったところです。

 今夜の民宿で紹介してもらった居酒屋で一杯やっています。仕事先でこうやって名もない居酒屋で地元の旬の野菜と魚で一杯やるのが最高の楽しみです。
 今夜はお店のご主人自らとってきたという、津軽海峡の本まぐろ(黒まぐろ)の刺身でやってます。実にうまい!とろけるようです。ほかにもう何もいりません。お酒ももちろん地酒。最高のぜいたくです。

 温泉の源泉掛け流しと同じで、現地で食べて飲むのが一番です。運んできたものを食べるのとは全然違います。その風土で生まれ育ったわけですから、その地元で食べてこそ本当の味です。
 地元の常連客がぞろぞろと入ってきました。カウンターの私の隣にきた皺の深い真っ黒に日焼けしたおじさんが、いろいろ話しかけてきます。すごい津軽弁でほとんどわかりません。どうやら漁師さんでメバルをとっているようです。

 私はすぐ近くに村の銭湯「浜の湯」があることを聞き、ひなびた温泉・銭湯大好きの私は、迷わずその足で行ってみました。とても熱いお湯が深い浴槽になみなみとあふれ実に気持ちいい。こんなところにこんないい銭湯があるとは、また大発見!です。

 翌朝、民宿の玄関前で干してあるするめイカを見つけました。どこの家にも干してあります。これがまたすごく大きくてべらぼうに安い。わが家への最高のおみやげとなりました。

 なんにもない小泊ですが、いかにも津軽の漁村らしい素朴でいい町、そしていい人ばかりで一晩で気に入りました。

 こうして年中あちこち駆け回っている私ですが、今住んでいる足元、ここ信州松本の梓川にも小さいけど光り輝く宝ものはやはりいっぱいあります。
 最近ですが公民館長と企画して、公民館事業では初めての「ふるさとウォーキング」をやりました。ここに長年住んでいる地元の方でもまだ見たことない、知らなかったという、いいものが実はいっぱい眠っているんですね。

 夏に「ふるさとウオーキング」の自然編をやり、梓川の近くで古代ハスや、忘れな草の群生、絶滅危惧種のホトケドジョウやスナヤツメの生息を見学しました。
 私はなかなか見られないオニヤンマが悠然と飛んでいる姿が一番の感動でした。今度の歴史・文化編は40名ほどの地元の方と6キロぐらいのコースを3時間かけてのんびり歩きました。

 こんな近くに縄文時代の遺跡から、国の重要文化財の秘仏、長野県最大のメグスリの木、土蔵づくりの製糸工場跡、あるいは地元出身で江戸時代松本藩の和時計の祖と言われる時計師がいたとか、さらにこの地方特有の屋敷林といった、すばらしい宝ものをたくさん見学でき、まさに小さな旅で大きな発見!でした。

 日本中どこに行っても、近くにいいものあり!です。遠くの世界遺産もいいですが、近くの地方(ふるさと)遺産にもっと目を向けたいものです。みなさん、自らの足と目でどんどんふるさと大発見しましょう!

「山」の連載コラム


 今号から、田中さんによる「山」にまつわる連載コラムがスタートします。
 信州に来るまで山登りをしたことがなかったという田中さんですが、いろいろな人との出会いもあってか、「山の魅力」・スポーツにとりつかれてしまったようです。そんな田中さんが毎回、山に関する話題を提供してくれることになりました。

 

〜ぴっちぴちのロングタイツで〜

田中 裕二

 山登り、といえば一般的にはマイカーもしくはバスやタクシーなどで登山口まで乗りつけてするものですよね。
 松本・安曇平からよくみえる北アルプスの常念岳(2,857m)、といえば常念、前常念と角度によっては馬の背になって二つの峰々がみえる、そしてその全容はピラミッド型の日本100名山のひとつですね。

 こと常念岳登山にいたっては延べ6度目である私は、今回この定説をやんわりと崩すべく、登山口は自宅前、そして常念、前常念、家常念と、家から登りはじめる常念岳登山を家常念と設定し、名づけて「家常念2009!」を決行しました。なに考えているの?と周囲にはたまに言われます…。

 行程を簡略にかきますと、家→(25km)→一の沢登山口→常念→前常念→三俣登山口→(25km)→家。延べ行動時間は11時間25分。これは予定の9時間を大幅に超えてゴールとなったのですが、正直いって…バテバテ。

 とくに下山後の三俣登山口からはわき腹痛と足腰がいうことをきかなく、ほぼ4時間は歩きで、夜の拾ヶ堰(疎水百選の用水路)沿いをヘッドランプの灯をたよりにとぼとぼと。たしかに初フルマラソンの三日後というのと、仕事の合間をぬっての登山だったので、ちょっと無謀とは思ってましたが、ネタ的にはガッツポーズでした!

〜おいしい味を、すこし〜

 

 白菜のキムチ漬けに挑戦してから7年になります。最初は見よう見まねというか、適当な情報で作ったので、いろいろ材料を換えてみたものの、今いち納得のできるものではありませんでした。
 そこで4年前から韓国人先生のレシピを参考に、ヤンニョムからしっかり作る方法に変えてからは、上手に作ることができるようになり、5年目の今年はすでに第1弾をつくりました。
 人がびっくりするのを見るのが好きな私は、忘年会にも持っていったりしたので、「美味しい!」と食べてくれた会員の方も多くいらっしゃいました。
 今回はそんな本格的なキムチを紹介します。

本格白菜キムチ


 <材料>
●白菜3株(8キロ程度まで)
 粗塩 白菜の重さの4%〜5%
●ヤンニョム(キムチの素)の材料=A
煮干し120g/昆布30cm/白玉粉1/2カップ/三温糖大さじ3/はちみつ大さじ5/韓国唐辛子500g/アミの塩辛425g/リンゴ大1個/洋ナシ1個/ショウガ60g/ニンニク120g/いりゴマ大さじ2
(唐辛子とアミの塩辛は、韓国食材店で購入してください。)
●野菜=B
ダイコン1/2本/ニンジン大1本/タマネギ1個/細ネギ2束/セリ1束(無いときはコリアンダーを半束くらいでも可)
<手順>
1.白菜は外葉を外し、しんを残したまま根元から1/2に切り込みを入れ、手で4等分に割る。
2.1の白菜を、さっと水にくぐらせてから葉と葉の間に塩を振る。葉より軸のほうに多めに振る。
3.白菜は根元と葉が交互になるよう、たらいなどに重ねて置く。
4.白菜の2分目くらいの水を張り、白菜の2倍ほどの重しで半日から一日漬ける。途中、水が上がってきたら白菜の天地を返す。
5.下漬けした白菜を流水で洗い、味をみて塩辛いようなら再度洗う。おけに重しを入れて、へりに白菜の葉の部分を外に出し、3時間ほどかけて自然に水を切る。
6.煮干しは内蔵を除き、昆布といっしょに、ぬるま湯1.5〜1.8P(白菜の量で調整)を入れた鍋に30分置く。中火で鍋を煮立たせてから昆布を除き、アクを取り弱火で10分間煮る。こして煮干しを取り除き、だしを鍋に戻し入れる。
7.6を弱火にかけ、倍量の水で溶いた白玉粉を加え、木べらで混ぜながらとろみがつくまで煮る。ふつふつ煮立ったら、ハチミツと三温糖を加えて混ぜる。
8.白玉粉と水を混ぜながらとろみがつくまで煮て、そこに唐辛子を入れて木べらで混ぜ合わせ、完全に冷ます。
9.リンゴ、洋ナシ、ショウガ、ニンニクをフードプロセッサーにかけて8に混ぜる。
10.アミの塩辛を包丁で細かくたたき、Aの他の材料とともに9に加え全体をよく混ぜ合わせる。
11.Bの野菜は、大根・ニンジンを5cm長さの千切り、タマネギは薄切り、細ネギ、セリは3〜4cm長さに切り、10に加えて軽く混ぜる。
12.白菜の葉を1枚ずつ開きながら、全体に味が均等に回るよう「11」をぬり広げ、葉から根元に向かって丸める。
13.12を密封容器に空気が入らないようすき間なく重ね、表面をラップで覆いふたをする。常温で一晩置いてから、次の日にジップロックなどの密封袋にとりわけて空気を抜き冷蔵庫で保存する。
仕込んでから3、4日頃から食べごろです。酸味が出てきたら鍋やチャーハンなどで楽しんで下さい。。

 

〜信号機ご意見箱の紹介〜

中澤 滋

 長野県警では信号機BOX(信号機ご意見箱)というものがあり、そこに意見を出したある女性が「素早い対処で満足した」、という新聞投稿記事を見て、私も8月6日、ご意見箱に入れてみました。内容は次のものです。

信号機名:島立町区
国道158号にあるセンサー式信号機ですが、車や歩行者が待っていないのに、たびたび国道が赤信号で止められてしまいます。
もう何年も同じような思いをしてきましたが、信号機の設定が良くないと思います。
スムースに流れているときの国道では、このような信号機は迷惑です。

 私はこのサービスのことを知りませんでしたが、どのような回答・対処になるのか楽しみでした。そして8月13日午前10時頃、長野県警から電話がありました。
聞くと、問題の信号機は2年ほど前に「国道交差道路の交通量が増えた」ということで、センサー式を解除したというのです。

 誰がそんな報告をしたのでしょうか、不思議です。私はもう20年ほど利用していますが、交差道路に複数の車を見ることはまず無くて、過去に2、3度あったかなと言う印象です。
 なによりも車や人が通らないのに国道が赤信号待ち、というのがこのところ常態化していたのです。
 ということを担当者に伝えると、担当者は、「ご指摘のように現在の交通量は少ないと言うことなので、システムを変更します」と簡単に対応してくれるようです。

 てっきりメールで返答が来ると思っていましたが、担当者が直に電話連絡してくる、というのはなかなか良いことです。そして数日後の昼頃に電話が鳴り、受けると県警の担当者です。
 それによると遠隔操作では信号機のシステムを変更できなかった、とのことで、「今現場に来て調査しています。何か壊れているようなので、業者に直してもらうため、改善には少し時間がかかります」というものでした。
  きちんとしていますね。いままで感じなかったことですが、県警に好感が持てました。

 その後一月程してから県警から再度電話があり、信号機のことで報告をしてくれました。
 それによると、基板が壊れていたので、業者に直してもらっていたため、時間がかかったが、2、3日中に改善できるとのことでした。

 ここまできちんと進捗状況を説明してくれる県警は、CS度(顧客満足度)が高いです。その後私は同交差点でいらいらすることもなく、国道を快適に通行させてもらっています。

 編集会議のときに、このことをTさんとKさんに話したら、「それは会報に載せて、皆さんにお知らせしなければいけない」といわれたので、今回ここにご披露したものです。
そしてTさんに、蛇原橋交差点の渋滞についてご意見箱に投稿をお願いしたところ、快くやってくださりました。
  Tさんにはその後県警から、国道19号白板交差点の東方面渋滞緩和のため、朝は時間調整しているものの、夕方については行っていなかったので今後検討したい、という電話があったそうです。
ただ車道が狭いので右折車線の変わりに時差式対応、ということは国道の渋滞を助長しかねないので無理ということでした。

 Tさんも県警の対応には丁寧で良かった、という感触を持ったようで、今後も同交差点の様子を見ることにした、と言っていました。

 「長野県警 信号機BOX」で検索するとホームページに行くことができるので、皆さんも身近な場所の信号機のおかしなところ、県警に意見を言ってみてはどうでしょうか。
 また長野県警の同HPには、「標識BOX」というご意見箱もあるので、木に隠れて標識が見えない、あるいは過去の工事で関係無くなった標識なども意見を言うことができます。

 ところで、これらご意見箱は長野県に限らず、他の都府県でも行われているようなので、皆さんもぜひ利用してみてはどうでしょう。日頃親近感も感じない警察でしたが、今回は良い経験をしました。


編集後記

 ここ信州へ来てからは、なにかと日本酒にご縁があり、どうも苦手だったわたしもいつのまにやら少々いける口になっています。
 大町市の酒蔵の杜氏さんとは登山で出会い、近所の酒屋さんとは我が子をとおして出会い、またこの倶楽部の津嘉田さんの日本酒好きという影響もあってか、お猪口でちびりちびりと呑む透明な液体を眺めながら、蔵人たちが精魂こめて醸しだす姿を想像しつつ、一日を振りかえりながら締めにやるそれは、一口呑めば心身もじょじょに弛緩していき、心安らぐ格別な時間をあたえてくれます。まさに晩酌になくてはならないお供となりました。すこし美味しいつまみがあればもう幸せです。(田)

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 2度目の編集会議出席。相変わらず楽しく言いたいことを言っておしまい。いいのかなぁ〜 
 男性二人の鷹揚さにおんぶに抱っこ(本物は重くて無理だけど)、思いつくまましゃべらせていただきました。
何年間もお任せにしていて気になっていたので、 少しだけでも参加させていただけることが嬉しいです。
 区の福祉推進委員でやっている防災マップ作りの発表をしたら、面白かったと今回は市全体での発表を頼まれました。この構えないしゃべりが受け入れやすかったようで、防災マップ作りをする気になってくれた区が多かったとのことでした。
 考えすぎたら動けない。まずは出来ることからやりました。と言うのが皆さんには良かったようです。(倉)

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 今号で紹介したように、いよいよ白菜のキムチ漬けのシーズンとなりました。
 我が家では10月20日に第1弾を作り、日頃お世話になっている方々、キムチが大好きという方、そして今年キムチ漬け教室に通った、と言う人など、十数軒配りました。
 この時期に作るキムチを、一年のおつき合いのお礼みたいに配っていますが、手作り食品の美味しさには皆さん大喜びで、そんな顔と言葉をいただくのが目的みたいです。
 臭いが気になるという女房も、この時期に風邪を引かないので毎日食べています(笑)。

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会報目次

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