新・信州人倶楽部メールマガジン  ━ 第136号━

発行:新・信州人倶楽部 事務局


〜信州からの便り〜 2021年5月号

 2021年5月15日発行
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 こんにちは。「信州からの便り」第136号をお届けします。

 異常なほど早かった今年の桜も終わり、リンゴの花もそろそろ終わりです。田んぼには水が入り、すでに田植えの終えた所も出てきました。河原のアカシアも緑になり、ヤナギの種が飛んできます。
  

 それでは今号もいくつかの話題をどうぞ。


 

信州漫遊記(第12回)

藤 惇(松本市)

これぞ国宝級の弥勒菩薩! 松川村の観松院に安置されている


 2000年台に入ったころに、信州大学名誉教授だった坂本博先生の信濃安曇族の考察本が大いに話題になった。『信濃安曇族の残骸を復元する』『信濃安曇族の謎を追う』『信濃安曇族こぼれ話』の三部作が出版され、小生も、移住した直後にむさぼり読んだものだった。なぜ信濃の山奥に古代から安曇郡という九州の海人族の名前があるのか? 坂本氏の推論の大筋は、527年に始まった磐井の乱(いわいのらん)で志賀島を本拠とした安曇族が敗走し、信濃に逃げ込んだ。そして一族は6世紀から滅亡したとされる11世紀の間、たいへんに繁栄し、地名として残ったとする。

 しかしその後、この地から安曇姓は消滅している、物的証拠としては、”前科郷戸主安曇部真羊”と”郡司主帳安曇部百鳥”の二人の名が安曇郡からの献上品の麻布(正倉院蔵)に墨書されているのみである。ところが戦後まもなく、全国の伝統的な歴史工芸美術品を調べていた田文作氏(のちに奈良国立博物館館長)が、北安曇郡松川村ですごい仏像を発見する。これが、観松院の弥勒菩薩半跏思惟像(はんかしいぞう)で、国の重要文化祭に指定されている。

 像高16.4cm、総高30.2cmの金銅製で、右手の部分だけが木製で補修されている。どうやら江戸時代に失われたらしい。もし元通りであれば、国宝指定は間違いなし。専門家による製作年代特定では、6世紀末に百済(くだら)から伝来したという説が有力。6世紀末と言えば、聖徳太子の時代。中央の大和では、蘇我氏が氏寺の飛鳥寺を建立したころ。この弥勒菩薩像は、善光寺の釈迦三尊像よりも古く、日本最古の渡来仏の可能性もある。田文作氏は、すごく美術的な価値のある仏像がなぜ雪深い信濃の奥にあるのか、不思議に思ったそうだ。その後、明科(安曇郡役所があった)で見つかった廃寺は安曇族と関係が深く、そこの本尊だったのではとの推測もある。

 そんな歴史ロマンの詰まった弥勒菩薩は現在も松川村の観松院にあるが、安置場所は旧安曇郡内をあちこちと動いた形跡がある。なぜ最終的に、松川村に運ばれたのかは、はっきりしない。安曇野ちひろ美術館館長の松本猛さんと菊地恩恵さんとの共著小説「失われた弥勒の手」(2008年刊・講談社)では、まさにこの弥勒菩薩像が松川村にある謎がテーマとなっている。

 金福山観松院は曹洞宗の寺院で無住(住職がいない)。1956年(昭和31年)に寺格を取得している。本堂と慈代堂を85軒の檀家が支えている。本尊が重文指定された際に別棟として収納庫を作り弥勒菩薩本尊を安置した。電話で予約して行くと拝観料300円で拝ませてもらうことができる。一見の価値は十分すぎるほどあるといえるだろう。


 


弥勒菩薩半跏思惟像は百済あるいはもっと以前の中国でつくられた可能性も



本尊が重文指定され建てられた収納庫。それまで誰も価値が分からなかった



収納庫の前にある説明板。誰が安曇にもたらしたか。蘇我馬子の娘との説も



観松院の本堂はこじんまりとした造り。近郷近在80余軒の檀家が支えている

 

 

畑の様子

中澤 滋(松本市)

 ジャガイモの芽が出て来てから霜の降りるような寒い日があったので、先に芽が出たインカのめざめにホットキャップを被せました。そして5月に入り十勝こがねの芽も出てきたので、今度はベタがけをかけて風で飛ばないよう固定しました。そして12日に畑に行き、ホットキャップを取り除き、ベタがけも取りました。

 十勝こがねは芽が出るのが遅く貯蔵性に優れているといい、インカのめざめに比べて2週間ほど芽が出るのが遅かったようです。
 調べてみたら十勝こがねの植え付け前にはジャガイモの芽出し(浴光育芽)と言うことをするそうです。その方法ですが植え付けの2週間〜4週間前に、雨にあたらない10℃〜20℃の温度で、柔らかい光の当たる風通しの良い場所に、ジャガイモを重ならないように広げます。そして数日ごとに、ひっくり返しながら、まんべんなく光が当たるようにします。 芽が出てきたら適期に植え付けます。夜は凍らない場所へ取り込むこと、とありました。

 そういえば以前作ったシンシアもこの処理をすると良いそうです。来年以降に参考にするつもりですが、いろいろ知らないことがありますね(笑)

 さてインカのめざめは大きく育っていて、高さが15cmから20cmくらいにもなっていました。そこでイボチクを立てて垂直仕立ての開始です。 まず芽欠きですが、垂直仕立ての場合偶数本を育てるので、弱い芽などを取り去り4本か6本にします。そして麻紐でイボチクに固定していきました。合計20本。

 菊芋の芽も出てきましたが、今年もマルチをかけた場所以外のこぼれイモから芽が出て来ています。女房が丁寧に取っていきました。

 温室で育てている野菜の苗ですが、順調に育っています。キュウリは本葉が1、2枚出て来て、少し遅れて撒いたズッキーニも同様になりました。
 トマトや茄子、ピーマンはまだ小さいですが、いずれちゃんとなるでしょう。もう寒い日も来ないようだし、今年の梅雨は早くなりそうなので早めに苗を畑に定植した方がいいかもしれません。


 
地域の情報

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 最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
 次回もどうぞ楽しみにしてください。