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2010.7 No.199  発行 2010年7月28日

発行人 中澤 滋 ASP研究所 長野県松本市梓川梓3072-12

Tel:0263-50-6315/Fax:0263-50-6512

 

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ASPニュースは、複数の新聞・雑誌などの記事から
事実関係を整理した上で個人的な見解で記事にまとめています。

 



6月のニュースから

■オイルヒーター発火のおそれ

 (株)ディンプレックス・ジャパンは、「CADIZオイルヒーター」で発煙・発火事故が発生していることから、回収・修理を行うと発表しました。電源コード接続部端子板の接続異常が原因とのことで、接触不良によるスパークで発煙・発火につながったようです。

 対象となる製品は、型式:ROF14J(タイマーなしモデル)、型式:ROF14ECCJ(電子タイマー式モデル)、型式:ROF14TJと型式:ROF14TJB(いずれもメカタイマー式モデル)で、本体後輪裏の定格銘板に「2006年製」と記載のあるものだといいます。

 季節商品で現在は使いませんが、製品を持っているユーザーは、CADIZ回収専用フリーダイヤル:0120-783-353迄連絡してください。

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ACアダプターでスパーク、感電のおそれ/カシオが無償交換

 カシオ計算機株式会社は、電子楽器、電子文具において、2008年4月に販売を開始した一部モデルに付属する「ACアダプター」の「着脱式ACプラグ」が、取り扱い方法により不具合を発生する可能性があることが判明したとして、部品の無償交換を始めました。

 問題のACアダプターは、アダプター本体にACプラグが着脱出来る構造になっていて、ACアダプターに強い力が加わると、着脱式ACプラグがごく稀に破損し、スパークの発生や導電部が露出したケースがあるといい、火災や感電のおそれのあるものです。

 最近のノートパソコンでも着脱式ACプラグが付きのACアダプターを使う製品があり、アダプターがコンセントを占有するのを防いだり、延長コードとして利用できるのでなかなか重宝なものです。
 しかし着脱時に無理な力をかけることもあり得るので、注意したいものです。


対象となる製品は次のものです。
電子楽器:
Privia「PX-120」「PX-320」「PX-330」
「PX-720」「PX-730」「PX-1000BP」
CELVIANO「AP-200 」「AP-220BN」

ハイグレードキーボード「CTK-5000」
「CTK -5000SK」「WK-500」「WK-3800」

光ナビゲーションキーボ ード「LK-301BB」

電子文具:
ネームランド「KL-E20」「KL-H75」

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ブリヂストン製の自転車幼児座席で負傷事故/2月以降、5件相次ぐ

 消費者庁は25日、ブリヂストンサイクル製の自転車用幼児座席「NEWロイヤルチャイルドシート」で、足を乗せる部分が折れて幼児の足が車輪に巻き込まれる負傷事故が、2月以降5件相次いでいると発表しました。
事故のうち2件は足の皮膚が裂ける1カ月以上の重傷で、ほかにも、けがはないものの足乗せが折れる事故が3件起きているとしています。

 消費者庁が事故原因が製品によるものか判明していない段階で、製品名を挙げて注意喚起するのは初めてのことですが、危険性の高い事故が起きる可能性があるとして、早めに消費者に注意を促したようです。

 同社は7月に入った9日、3商品をリコール(販売店で無償点検・修理)すると発表しました。

対象は
(1)「NEWロイヤルチャイルドシート」
(2)「ロイヤルチャイルドシートSTD」
(3)「NEWデラックスチャイルドシート」
の計約10万4200個です。

 足乗せは、幼児の足がばたつかないようにする機能を持ちますが、使用方法や取り付け方を誤った場合に想定を超す負荷がかかり、破損する恐れがあるといいます。また、同社ではこれまでに計8件の事故を確認したといいます。

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電気ケトルによるやけど事故に注意/国民生活センター

 最近、必要な時に必要な量だけ湯が沸かせる、電気ケトルが注目されていて、本体が転倒しても湯がこぼれにくいことや、コップ1杯分なら1分程度で沸かせることなどで人気があるようです。

 しかし電気ジャーポットによるやけど事故は、国民生活センターによると、危害情報システムには2005年度以降2009年度(2010年3月末登録分)までに、事故事例が322件寄せられているそうです。

  その中には、「電気ケトルに水を入れスイッチを入れたら、数分後に蒸気と熱湯が噴き出し、手の甲をやけどした」など、電気ケトルによる事例も含まれていることから、センターでは、今後電気ケトルによるやけど事故等のトラブルが増えることが予想されるとして、電気ケトルによるやけど事故の未然防止に着目したテストを中心に行い、消費者に情報提供することにしました。

 主なテスト結果は次の通りです。
 テスト対象は、定格容量1L未満、消費電力1300W以下、保温機能なしでポットのような形状のもの7社7銘柄をとした。

想定される使用状況での安全性
(1)本体が転倒した場合(JISに基づく「転倒流水試験」)
給湯ロック機能が付いていないものは、本体の転倒時に容易に湯がこぼれてやけどの危険があった。


(2)満水目盛(定格容量)以上で湯を沸かした場合
満水目盛よりも過剰に水を入れるほど、やかんと同様に湯注ぎ口などから湯が噴き出しやすくなった。

(3)空だきをした場合
全銘柄とも電源を入れてから30秒前後で自動で電源が切れた。
湯沸かし時の本体各所の温度
本体側面の温度が70℃以上になるものがあった。その一方で、本体側面の温度が高くならないよう商品設計されているものもあった。

基本性能・品質等の確認テスト
(1)湯沸かし時間
電気ケトルは電気ジャーポットよりも湯が早く沸いた。

(2)電源プレートのコード接続部等の品質
電気用品安全法の技術基準に定めるテストを行ったが、短絡(ショート)などの不具合は生じなかった。

消費者へのアドバイス
購入時
本体転倒時のやけど事故の防止には給湯ロック機能付きのものがよい。
使用時
・子供の手の届かない場所で使用する。
・満水目盛以上の水は入れない。
・定格15A以上の単独コンセントで使用し、他の電気器具との同時使用は避ける。

電気ケトルもいろいろあるので、購入時はよく考えてみたいものです。

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ブラザーがミシン自主回収 約30万台、本体落下の恐れ

 ブラザー工業は14日、家庭用ミシンで持ち運び用のハンドルが折れるケースが5件発生したとして、約30万台を自主回収し、無償で部品を交換すると発表した。

 ミシンを頻繁に運ぶなど、過度の負荷が繰り返しかかるとハンドルが折れ、本体が落下する恐れがあるといいますが、これまでにけが人や事故の連絡はないそうです。

 対象製品は、2002年8月から今年2月に生産したSC307/308とCPS50/52/54/56/70/72、EMU15/16/17の計11機種の一部で、昨年11月に宮崎市の販売店からの報告で事故が判明、今年に入って広島、千葉県や大阪府で同様の事例が確認されたものです。

 重たいミシンの取っ手には安全上必要な強度試験もあるのに、同社はどうしたのでしょう。ハンドル納入企業に部品材料の変更があったのか、製造上のムラでもあったのか、いずれにしても出荷検査で分からなかったようなので、製造メーカーそして同社の購買部門や品質管理部門にも問題がありそうです。

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豆腐の製造に水質基準を逸脱した井戸水使用

 (株)おかべやは、2010年6月14日から6月23日の間に製造・販売した商品の一部で、原材料の大豆を所定の水質基準に満たない井戸水で洗浄していた可能性のあることが判明したとして、商品を回収すると発表しました。

 同社は豆腐の製造にあたっては定期的に水質検査を行い、pHは7.4前後で推移していたそうです。ところが6月13日の作業終了後の水質検査においてpH8.9となり、豆腐の製造基準を逸脱していたといいます。

 調査の結果、6月13日の採水直前に活性炭の交換を行っており、交換直後の活性炭によりpHが変動したものと考えられたものの、万全を期すため再度の水質検査でpH7.3と確認され、製造基準に適合することが判明しました。

 そこで6月23日までに製造した豆腐及び、この豆腐を使用した惣菜について回収することとしたものです。
なお、井戸水は原料豆の洗浄にのみ使用しているため、商品に問題はないとのことです。

 厳格に水質管理をしている同社ですが、今回の回収が客の信頼を増すことにつながれば良いと思います。

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